2024年5月に育児・介護休業法が改正され、2025年4月から段階的に施行されることが決定しました。この改正は、特に20代から30代の若手社会人に大きな影響を与える可能性があります。本コラムでは、主要な変更点とその影響について解説します。
柔軟な働き方を実現する新制度
残業免除の対象拡大
改正法では、所定外労働時間の制限（残業免除）の対象が、3歳未満の子を持つ労働者から小学校就学前の子を持つ労働者まで拡大されます。これにより、子育て中の若手社会人がより柔軟に仕事と育児を両立できるようになります。
テレワーク導入の努力義務化
3歳未満の子を養育する労働者のための育児目的のテレワーク導入が事業主の努力義務となります。この変更は、特に都市部の若手社会人にとって、通勤時間の削減や柔軟な勤務形態の実現につながる可能性があります。
子の看護休暇の見直し
子の看護休暇の適用範囲が拡大され、子どもの行事参加等の場合も取得可能になります。これにより、若手社会人が子どもの成長に関わる重要な機会により参加しやすくなります。
育児休業取得の促進
育休取得状況の公表義務拡大
常時雇用する労働者数が300人を超える事業主に、育児休業等の取得状況の公表が義務付けられます。これにより、若手社会人が就職先を選ぶ際の判断材料が増え、より育児に理解のある企業を選びやすくなります。
個別の意向聴取・配慮の義務化
妊娠・出産の申し出時や子が3歳になる前の労働者に対し、仕事と育児の両立に関する個別の意向聴取・配慮が事業主に義務付けられます。これにより、若手社会人のキャリアプランと育児の両立がより円滑になることが期待されます。
行動計画策定時の義務付け
常時雇用する労働者数が100人を超える事業主に対し、一般事業主行動計画策定時の育児休業取得等に関する状況把握・数値目標設定が義務付けられます。これにより、若手社会人が働く企業での育児支援の取り組みがより具体化されることが期待されます。
まとめ
2025年4月から段階的に施行される育児・介護休業法の改正は、20代から30代の若手社会人にとって、仕事と育児の両立をより実現しやすくする重要な変更となります。残業免除の対象拡大、テレワークの推進、子の看護休暇の見直しなど、様々な面で柔軟な働き方が可能になります。また、企業側の取り組みも強化されることで、若手社会人が安心して育児に取り組める環境が整備されていくでしょう。この法改正を機に、自身のキャリアと育児の両立について考え、積極的に新制度を活用していくことが重要です。
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