ほとんどの地域で梅雨が明け、全国的に暑い日が続いています。
数年に一度起こっては北日本中心に農作物不作の被害をもたらした冷夏も2009年※を最後に息を潜め、今や猛暑による被害のニュースを日々目にするようになりました。
※北日本地域外での大規模レベルの冷夏は、西日本から関東中心で起こった2014年が最新です。
冷夏と不作
6~8月の平均気温があらかじめ決められた30年間の観測値(現在は1981~2010年の30年間で、期間は10年ごとに更新されます)を小さい順に並べて10番目までに入る数値だった際に冷夏となります。
平成以降の記録的冷夏は1993年、夏の気温が平年より2~3℃下回るほどで、天候不順による冷害のために稲が育たず、慢性的な米不足に陥り「平成の米騒動」と呼ばれました。
同年の米の需要量に対し、供給量は80%程度だったそうです。
供給不足により米の価格は1993年9月頃から上昇を始め、供給不足により店頭から米が消え、翌年の年明けには米屋に長蛇の列ができるほどに至りました。
さらにはヤミ米販売問題など、様々な社会現象を引き起こし、政府がそれまで禁輸方針をとっていた米を緊急輸入するまでの事態に発展ました。
この時、緊急輸入に名乗りを上げてくれたのがタイ政府で、日本にタイ米が大量輸入されることとなりました。
しかしタイ米の品種はインディカ米で日本人の嗜好に合わない、また、日本の炊飯器では調理方法が合わないため、日本産ジャポニカ米との抱合せ販売や政府推奨のブレンド米が販売されたりもしましたが、どれも一般家庭には敬遠されがちでした。
悪い影響だけではなく、外食産業ではタイ米の特徴を活かしたメニューや弁当をポジティブに取り入れることで盛り上がりを見せた一面もありました。
米不足のために麦飯をメニューに取り入れたところ好評を呼び、人気メニューとして残った外食チェーン店もあったとのことです。
1994年の6月には沖縄産の米が出回りだしたことで、次第に供給が追いつき落ち着きました。
さらに冷夏の翌年は猛暑となる傾向が強く、この年も例外なく猛暑となったことで全国的に豊作となり、平成の米騒動は収束しました。
また、それまではコシヒカリに次いで人気のあった銘柄米ササニシキの耐冷性の低さが記録的冷夏によって露呈し、さらに翌年の猛暑による品質低下が重なったことで作付面積が落ちはじめ、強靭な品種への切り替えが進んだことで1993年の作付面積2位からみるみる縮小、令和3年時点では上位20位からも外れています。
2000年以降の北日本の冷夏
北日本で2000年以降に冷夏となった年は2003年と2009年のみで、冷夏が起こらなくなった理由は、2010年以降、地球温暖化によって新しく発生した高気圧が原因とのことです。
この高気圧は下層が北日本付近、上層がロシアのカムチャツカ半島付近の上空に位置し、冷たい日本北側の海や大気が日本側に流れるのを妨げる=北風が吹かないことで冷夏にならず猛暑を引き起こすとされ、今後も続く見通しです。
7、8、9月の各月の平均気温と最高気温
気象庁掲載データを元に、1875年から2024年までの7、8、9月それぞれの平均気温(東京の日平均気温の月平均値)と最高気温(東京の日最高気温の月平均値)をグラフ化しました。
多少の上下はあるものの、観測開始より平均気温、最高気温ともに緩やかに右肩上がりとなっています。
視覚的にも「今年の夏は去年よりも暑い」「年々暑さに耐えられなくなる」が見て取れます。
今年の7月と8月の気温は全国的に平年より高く、厳しい暑さとなるようです。
9月も関東から南の広い範囲で平年より高く、残暑が続くと予想されています。
屋外だけでなく、室内作業や運動を行う際にも、休憩やこまめな水分・ミネラル補給で熱中症対策を心がけましょう。
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