差額ベッド代
差額ベッド代を支払わなくていい場合があります。
厚生労働省は次のようなケースは差額ベッド代を医療機関は請求できないとしています。
●料金を明示した同意書による患者の同意がない。
●治療上の必要があって差額の発生する病床に入った。
●病院の管理上の必要等で患者の選択によらず入った。
特別の療養環境の提供にかかわる1日あたりの自己負担分

※厚生労働省「令和6年 主な選定療養に係る報告状況」 データの内容は2023年7月現在
先進医療
先進医療も治療の選択肢
先進医療は、医療技術ごとに申請して承認された医療機関でしか受療できませんが、その治療効果が注目を集めてい ます。
しかし、先進医療にかかわる費用は患者の全額自己負担となります。

※厚生労働省第117回先進医療会議資料(令和3年7月1日~令和4年6月30日)より先進医療Aとして実施された粒子線治療の実績。
医療機関数は、2023年9月1日現在(厚生労働省HP)
対象となる先進医療は変動しますので、対象となっていた医療技術、医療機関および適応症であっても受療された日現在において対象外となる可能性があります。
がん
がんは再発の危険性があります※

※再発率は術式(そのような手術、処置をしたか)などにより、大きく異なっています。新日本保険新聞社「2023年6月版 こんなにかかる医療費」
手術療法
がん治療における手術療法とは、基本的にがんをすべて、もしくは、部分的に取り除く治療法です。
再発を防止するために、目に見えないような小さながん細胞を残さないように、周囲の正常な部分も含めて少し大きめに切り取ることもあります。
また、がんの周辺部位やリンパ節などに転移が認められる場合は、可能な限り広く切除します。
放射線療法
X線やガンマ線などの放射線を体外から照射することで、がん細胞が分裂できなくなるようにして増殖を抑える治療法です。
放射線を浴びることで正常な細胞も損傷を受けますが、現在では技術の進歩とともに周囲の正常な細胞への影響は少なくなるようになりました。
手術と併用することで大きな効果が期待できます。
化学療法
化学療法とは、化学療法剤(抗がん剤、ホルモン剤等)と呼ばれる薬剤を使ってがん細胞を破壊したり、増殖を抑えたりする治療法で、薬物療法とも呼ばれます。
化学療法剤は、体内に投与されると血液中に入り全身をまわって、体中のがん細胞に作用します。

手術切除の費用例※
肺がん・・・胸腔鏡下にて肺悪性腫瘍摘出手術を行い、術後8日間で退院した場合(9日間入院)
◆医療費の自己負担額・・・87,162円
(高額療養費制度適用後(㋐-㋑))
㋐窓口での支払い・・・291,960円
(保険診療費973,190円の3割)
㋑高額療養費からの支給額・・・204,798円
◆その他費用・・・・・・・・・・・97,620円
(食事自己負担額、差額ベッド代等)
放射線治療の費用例※
肺がん・・・放射線治療(高エネルギー照射対向2門)治療(12日間入院)
◆医療費の自己負担額・・・82,781円
(高額療養費制度適用後(㋐-㋑))
㋐窓口での支払い・・・160,530円
(保険診療費535,100円の3割)
㋑高額療養費からの支給額・・・77,749円
◆その他費用・・・・・・・・・130,620円
(食事自己負担額、差額ベッド代等)
化学療法の費用例※
肺がん…カルボプラチン+パクリタキセルの抗がん剤治療を2クール受けた場合(14日間入院)
◆医療費の自己負担額・・・86,405円
(高額療養費制度適用後(㋐-㋑))
㋐窓口での支払い・・・269,250円
(保険診療費897,510円の3割)
㋑高額療養費からの支給額・・・182,845円
◆その他費用・・・152,620円
(食事自己負担額、差額ベッド代等)
治療に使用する薬剤や療法はがんの種類や症状によります。また、期待される効果や副作用のリスクも人により異なります。
※エフピー教育出版調べ(2023年10月現在)肺がんと診断されたある患者(70歳未満、標準報酬月額28~50万円の方の場合)の治療方法別の医療費を試算したものです。あくまで一例であり、状況により金額も異なります。
公開日または最終更新日:2025年4月16日 ※過去の公開記事につきましては、掲載データなどが古い可能性があります。