以前のGoToトラベルや県民割に代わる旅行需要喚起策、全国旅行支援（全国旅行割）が10月11日（東京都は10月20日）から順次開始、12月20日までの予定で実施されます。
全国旅行支援は旅行代金が最大40％割引（交通付きプラン8,000円、宿泊プラン5,000円が上限）になるキャンペーンです。交通付きプランのほうが割引額が高く設定されおり、最大7連泊利用できます。
旅行会社が販売する交通付き日帰り旅行プランも対象となります。
飲食店などの登録店で使える地域共通クーポン券（以下、クーポン券）は、旅行需要の平日分散化の観点から平日のほうがお得になっており、平日3,000円分、休日（土曜日宿泊と祝前日宿泊分）1,000円分が配布されます。予約申込時やチェックイン時に受け取ります。
多くの都道府県で、クーポン券はチェックイン日からチェックアウト日までの期間のみ有効、また、連泊の際に1泊分ずつしか受け取れないこともありますのでご注意ください。
全国旅行支援の利用条件としてワクチン3回接種証明書、またはPCR検査・抗原定量検査（検体採取日＋3日）・抗原定性検査（検体再採取日＋1日）の陰性証明書が条件です。
旅行会社で店頭予約した際や宿泊施設チェックイン時には上記に加え、本人確認書類の提示が必要となるようですので忘れずお持ちください。不備があった場合は全国旅行支援の補助が取り消され、現地で差額の支払いまたは予約が取り消しが発生します。
また、グループ内のひとりが不備などで上記書類の提示ができなかった場合に全員分の補助を取り消す自治体もあるようですのでご注意ください。
全国旅行支援は、対象のオンライン予約サイトや旅行会社での予約、対象宿泊施設での直接予約で利用できます。
対象となる旅行商品は予約時点ですでに割り引かれた金額が明示されています。全国旅行支援の対象となるか、よくご確認のうえご予約ください。
「県民割」 と「全国旅行支援」、主な変更点
次の表は、全国旅行支援が始まるまで、各都道府県で実施されていた県民割との比較になります。
県民割は近隣県の居住者のみが利用できるキャンペーンでしたが、全国旅行支援は範囲が全国からの旅行者対象と拡大し、割引額やクーポン券もよりお得になりました。
全国旅行支援は、都道府県ごとに割引内容や割引対象などの詳細が異なったり、独自で割引率やクーポン券額を上乗せしていることなどがありますので、詳しくは旅行で訪れる各都道府県の公式サイトなどでご確認ください。
すでに予約ができない都道府県も…
制度を活用して旅行を楽しむ方々がいらっしゃる反面、人気の旅行先では予約が取りづらい、予約ができないといった状況が続いています。
全国旅行支援の予算は観光庁からまず各都道府県へ割り振られますが、各都道府県はこの予算を旅行会社や宿泊施設へ割り振ることになります。
旅行会社や宿泊施設はその予算内でやりくりしなければならず、上限に達すると停止となります。
予算上限に達している都道府県における今後の再開は未定です。
また、利用者の話によればチェックインの際の本人確認書類・感染症対策書類の提示と登録書類記入は、宿泊者だけでなく宿泊施設にとっても非常に手間と時間のかかる面倒な作業とのことです。
年末年始を挟んで年明けにも、国内旅行の割引事業を実施方向で調整が進められていますが、全国旅行支援は開始僅かでこの状況。問題山積みの中、どう動いていくのか注目です。
